接着剤より糊の方が生活臭さがある


「ほらジイジ、ここに接着剤を流しておくと魔王が来た時にくっついて動けなくなるんだよ。」
「ヘェー」
「魔王が動けない間に・・・・・」
 


ふと、前にアップした塀の中の接着剤を思い出した。
あの時は福引師に興味があって個人的に何度か試してみたんだがうまくいかなかった。
 
今は、ごく当たり前に使っている接着剤であるが、私が孫と同じ歳の頃は・・・・と思い起こしてみると、接着剤という言葉がすんなりとは出てこない。
 
記憶の中では
手紙を出す封筒、二重封筒で中が紫色の紙で外が白い紙であった。この封筒に手紙を入れ、宛名と差出人を記入して封をするんだが、この時に使ったのが接着剤ではなく緑色の容器に入った糊だった。


「かあちゃん、糊どこ?」
「ノリ?、なにすんの?」
「懸賞応募の封をしたいんだ」
「だったら、ご飯粒で貼ればいいよ」
「ご飯粒は?・・・」

 
私が子供のころ、昭和30年代の話である。
 
今では、糊よりは、接着剤のほうが違和感なく素直に耳に入る。

 

接着剤だと昔の会話もさしずめ

「接着剤はどこ?」
「接着剤なにすんの?」
「懸賞応募の封をしたいんだ」
「だったら、薄い両面テープでいいよ」
「両面テープは?・・・」


 
てな所かな、
年末に障子紙を張り替える時も、糊が足らなくなったら、ご飯に水を入れてべちゃべちゃになるまで煮込んだような記憶がある。
重ねて、刷毛で障子の桟に糊付けしている時に、溶け切っていないご飯の小さな塊がでてきて手で取っていたような・・・・。
 
私の記憶の中での接着剤は、とりもちかもしれない。
そして、セメダインへといったいにしえの記憶がある。

今、糊(のり)っていう子はいるんだろうか? 今でも文房具屋に売っているんだろうか?

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